レオナ新聞 第11号


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レオナ新聞

2007年7月1日 発行

目次

○感謝の心は忘れない
○蜂の巣焼き
○抱負
○生涯青春
○わたしの名前
○なつかしいお菓子
○おとくな1才
○お墓参り
○心に残る市民会館の桜
○そら豆と玉ねぎ ほおっかむり
○萩原寺の骨董市
○金生公民館 婦人会のバザーへ参加
○感謝
○介護職に就いて思うこと


感謝の心は忘れない


Mさん「なーんもかんも 忘れます。アハハハ」
   と言われると
Bさん「わたしも よう忘れるんよ。
   若くても 忘れるけんなあ。気 落とすことないよ。
   みんな同じじゃけん。」
   と返答することが時々ある。

人には あきらめるのが上手な人と下手な人がいる。
認知症になると 最も大切と思われている自分固有の名前や
自分の仕事、自分の考えなどを忘れてしまう。
でも「おいしい」「ありがとう」は忘れない。
わたしたちは 名前や仕事は忘れないが
「おいしい」「ありがとう」を忘れる事がある。

人生の大先輩に教えてもらう事は多い。

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蜂の巣焼き


子供の時 学校から帰ってきたら 
よくおばあちゃんが作ってくれていたオヤツ。
ホットケーキみたいに高価ではなくて
小麦粉に卵だけいれて焼くオヤツ
みんな知らんかなあ
私のころの世代の人なら普通じゃけどなあ
今度みんなで作りましょう。


楽しみのオヤツ

「なつかしいなあ。」「なつかしいね。」
片栗粉に砂糖を入れて 湯をかけて食べる。
いつもと違うおやつ。
粗末に見えるかもしれないけれど 
「昔は 甘い物がなかったきん ごちそうだったんよ。」
物があふれた時代だからこそ 
なんだか とても新鮮で 素朴で 昔を思い出します。

「そうそう はったい粉も食べたいなあ。
 茶色い粉に砂糖入れて 練ってたべるやつよ。
 歯にくっつくやつ 知らんかなあ」

「げんこつ飴のこと?」

「そうそう。それのもとの粉よ。栄養あるで。
 子供の時 食べよったわ。」

食欲は健康のバロメーターかもしれませんね。


みなさん 思い出の味ありますか?

お母さんが遠足に必ず入れる一品
なつかしいお弁当
なつかしい献立 給食
旅先で食べた あの時あの味
自然の中で 汗をかいたあとに食べた あの食べ物
走った後にたべたクロ飴
母さんの あの味をもとめて まだ追いつかず

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抱負


初めて 介護の仕事に就きました。
キッカケはお年寄りが好きで 介護の仕事に興味が
あったからです。
初めて 外出レクレーションに参加してホームの中とは違う
 それぞれの うれしそうな顔や 楽しそうな顔を見て
「うれしい。」「たのしい。」「外は気持ちいい」
そんな気持ちや言葉が自然に出てくるような 状況を
たくさん作ってあげたいと思いました。
これから色々なことを経験しながら 介護される側の目線で
介護ができるように頑張りますので よろしくお願いします。

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 生涯青春


Mさんは年の話をすると いつも恥ずかしそうにされます。
私は そのかわいらしい顔を見るのが大好きで 
ついつい聞いてしまいます。
「Mさん 何歳になるん?」
「え〜 いくつだったかなぁ。」
「84歳じゃなかったぁ〜?」
「も〜 そんなおばあちゃんじゃないよ!!」
「え〜と よんじゅう〜 もう忘れましたぁ」ポッ
やっぱりかわいい〜
わかるよ〜わかる!その気持ち!
女はいつくになっても 若く見られたいもんね。
でも マイナス40才とは・・・なんと大胆!
私と 5つしか かわらんよ。
ってことは・・・私たち 姉妹になれるネ。


 生涯青春パート2

私 年齢を一つ多く思い込んでいたようなんです。
今度11月1日で 〇〇才だと思っていたのに・・・
本当は1才少なかったんですよ〜
こないだ書類を書いていて 子供に気づかされました。
なんだかとっても得した気分です。
一つでも若いと 本当に気が若く思います。
うれしい限りです。

Mさんの気持ち分かります。
生涯青春でこれからもバリバリがんばります。

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わたしの名前


私がレオナで介護の仕事にたずさわるようになり
1年になります。
介護の世界は 奥が深く まだまだ勉強中で
先輩方に色々教えてもらいながら 勤務しています。
そんな私ですが 最近とても嬉しい出来事がありました。
それは ミーさんが言ってくれた一言です。
ミーさんは何人かの職員をちゃんと理解し 
名前で呼んでいます。
私はそんなミーさんに
「私の名前 知ってる?」
と聞いてみたところ
「年をとると 名前を覚えるのは難しいんよ。」
と言われ ガッカリしました。
するとミーさんは
「でもなあーあんたの顔は よー覚えとるよ。」
と言ってくれました。
私は 自分を知ってくれていることが嬉しく
とても幸せな瞬間でした。
いつか 先輩方のように 名前を覚えてもらえるような
介護者になれるように これからもがんばりたいと思います。

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なつかしいお菓子


ばあちゃんが亡くなってから しばらくした頃
ヒロさんがお菓子を作ってくれました。
郷土の手づくり菓子で 
よくばあちゃんが作ってくれていたのと同じ物でした。 
故郷を思い出して なつかしかったし
ヒロさんが作り方を知っている事にビックリしたんです。

小麦粉に塩少々と 水を入れて練って 耳たぶのかたさに
して あんこを包んで 平たくぺしゃんこにして
沸騰した湯の中に入れて 湯がく

ばあちゃんは大きな大きな鍋の中に
たくさんの 作ったまんじゅうを入れて
次から 次に 仕上げていました。
そのとなりで 次々 口の中に放り込んでいた
あのなつかしいお菓子です。

九州の郷土菓子 ゆでもち

なつかしい「ゆでもち」を作ってくれたことに
胸がジーンときました。

ふるさとの味 むしまんじゅう

小麦粉にベーキングパウダー少々 
そして水で溶いた砂糖を入れて 
練って耳たぶのかたさにして
上にサイコロに切った サツマイモをのっけて
蒸し器で蒸します。
ふんわり ほんわか むし饅頭
これは九州の郷土菓子らしいです。
九州生まれのヒロさんが作ってくれました。

おいしいね。

食べて思い出しました。この味。
私も子供の頃に 母に作ってもらいました。

結婚して母となり 生まれ故郷を離れましたが 
故郷がとてもなつかしくなりました。
母の味です。

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おとくな1才


私 年齢を一つ多く思い込んでいたようなんです。
今度11月〇日で〇歳と思っていたのに
本当は一つ少なかったんですよ。
こないだ書類を書いていて 子供に気づかされました。
なんだかとっても得した気分です。
一つでも若いと 本当に気が若く思います。
うれしい限りです。

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お墓参り


今朝 散歩に行ってきました。
家とお墓が気になっていたようなので 
そこまで行ってきました。
「お墓 けっこうしてくれとる。息子がようしてくれる。」
と涙ぐんでいました。
泣かしてしまって 悪かったかなあと思いましたが
とてもきれいな涙でした。

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心に残る市民会館の桜


毎年 レオナでは 桜の季節に 花見をします。
今年の花見は体調不良などで なかなか外出できないKさんと
その息子さんをお誘いし 近場ですが市民会館の
桜を見に行きました。
桜は そろそろ散り始めていて風が吹くたびに ひらひらと
舞って地面は うすい桜色のじゅうたんの様でした。
Kさんの息子さんは 忙しい仕事の合間にきて下さいました。
Kさんを気遣いながら 車椅子を押し 色々な思い出話を
してくれました。
【悪さをしたら やいとをすえられたこと】
【曲がった事がきらいな厳しいところもある母だったこと】
市民会館に植えられた ミツマタの木をKさんに見せ
「これは 母ちゃんのよう知っとる木じゃ」
と話しかけていました。
【紙を作る仕事をしていたんです】 と教えてくれました。
私達 職員だけでは きっと通り過ぎただろうと思います。
長い間 共に暮らしてきた家族でなければ出来ない会話です。
Kさんは いつもと違う景色に困ったような顔をしていましたが
息子さんの声や ミツマタの木や
散っていく桜の花を頭の隅の方で 
昔の思い出を通して感じていたと思います。

今 Kさんはまた体調を崩し ベットで寝ていることが
多いです。
息子さんは 仕事帰りに 頻繁に顔を見に来てくれます。
私も家族の思いに 一歩でも二歩でも近づいて
お年寄りと関わっていけたらと思っています。

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そら豆と玉ねぎ ほおっかむり

   
Aさん「今年は空豆は大きくて豊作だったけど
    玉ねぎが よいよういかんかった。
    こぶしにもならんくらい こんまかった。」

Bさん「玉ねぎは肥料をだいぶくうきんなあ。
    そら豆も 玉ねぎも 両方できたら 
    ほおっかむりだったのになあ。残念じゃね。」

Aさん「ほおっかむりって何?」

Bさん「両方できて ばんばんざい言うことよ。」


ビワの木と柿の木

Aさん「ビワの時期じゃなあ。
    ビワは 上の方の実はとるのが大変じゃけん
    取れんなあ。」

Bさん「ビワの木はねばいけん 危ない事はないんよ。
    柿の木はパキッと折れるけん 危ないけどな
    だいたい木から落ちてケガした言うのは 
    柿の木じゃわい。
    ビワは折れても ねぼうて落ちんのよ。」

Aさん「へええぇ〜。そう言えばそうかも さすがマサさん」

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萩原寺の骨董市

タケさん

萩原寺の祭り(骨董市)の招待状をもらい入所者全員で
行きました。
「よーけ 人おるん!!」
「やっぱり祭の時は いつもと違うんじゃな」
と驚いていました。
普段とは違うにぎわいで 何だか気分もウキウキです。

会場には盆栽や時計、着物 かんざし・・・
年代物がいっぱい並んでいました。
「あっ!これ大昔のじゃ」
「うわぁーこれやかなつかしいなぁ」
と眼が輝いています。
いつもは「足がしびれて歩けん・・・」
と言っているおばあちゃんも
「あの着物 見に行こうや。」とスタスタ歩き
「次はあれ見に行く」と言って大はしゃぎです。
みんな昔を思い出し 若かりし頃に戻ったかのようにのように
楽しんでいました。
その後 皆でうどんを食べに行きました。
「やっぱり香川のうどんは美味しいなあ。」と大満足。
帰りの車中では 機嫌を良くした一人が東京音頭を歌いだすと
一人 また一人と歌い出し 大合唱しながら帰りました。

踊りおどるなら+チョイト 東京音頭 ヨイヨイ
花の都の 花の都の真ん中で サテ
ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ

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金生公民館 婦人会のバザーへ参加


金生公民館までは 皆で「バザーってどんな物あるんだろう」
「何か ええ物あるかなあ?」
とワイワイ言いながら歩いて行きました。
公民館へ着くと入り口付近で植木の販売をしていたので
ベランダに置く植木を買う事にしました。

「これ何の木なあ?」
「これは大きなるん?」
と話しながら たくさんの木を買いました。
その後 2Fへあがりバザーを見物しました。
お目当ては 折り紙です。

ある入所者は100円の服を真剣に見つめています。
「これはあんたが似合う」
「いやいや これはあんたが似合う」
と言いながら お洒落な上着と花柄のズボン買いました。
会計を終え しばらくすると 
商品が2割に・・・えっ!えええっー!
みんな目を見合わせて驚きました。
婦人会の人に話しを聞いてみると
「もう少し待てば 半額になりますよ」と。
そう聞いたからには・・・
廊下に座り込み 半額になるまで待つことにしました。
「今から商品 半額で〜す。」
の掛け声に いっせいに立ち上がり 
折り紙を全部買い込み みんなで万歳しました。
「安く買えてよかったなあー!あんた買物上手じゃ」
とお褒めの言葉を頂きました。

買物で得すると なんだかとても幸せ気分になりますね。
楽しいバザーでした。
婦人会の皆さま ありがとうございました。

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感謝


皆さんは 今日何回 「ありがとう」って言いましたか?
当たり前の事にも 相手を思いやり 感謝の気持ちを
伝えることは 簡単そうで 実は難しいのかもしれません。
ここで暮らすお年寄りには 認知症があり 進行状態も
個性も お一人お一人に違いがありますが
皆さんに共通して言える事があります。
それは 私たちに「ありがとう」って言ってくれることです。
体にしみつき 自然に出てくる言葉が「ありがとう」とは 
本当に頭が下がります。
「ありがとう」と言われると
「何もしてないよ」と言いながらも 私にとっては
とても嬉しい言葉であり 力がわいて出る 魔法の言葉です。
皆さん こちらこそ ありがとうございます。
未熟者ですが これからも よろしくお願い致します。

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介護職に就いて思うこと


介護職にたずさわる前は「介護」という職業を
「日常生活を ごく当たり前に送れるように介助すること」
と漠然と認識していました。
いざ仕事に就いてみて 改めて介護職の奥深さに戸惑いを
感じました。
精神面での支援においては 一人一人に個性があるように
介助の仕方も全く異なります。
利用者の方々が 今まで生きてきた家庭環境や性格と
じっくりと向き合い 理解していく事が大切だと感じています。
人生の先輩である利用者の方々を 敬い尊び
人生と共に受け入れていきたいと思います。
生活を整え 日々の暮らしを支え
そして心が通った会話の中で 少しでも多くの言葉や
笑顔が見られるように勤めていきたいです。

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