レオナ新聞 第15号


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レオナ新聞

2011年5月25日 発行

目次


○消える魔球 空気バレーボール
○あいらぶ ハグ
○歌の紹介「故郷の空」
○あいさつの大切さ
○家族の時間
○てんやわんやの初夜勤
○ひよっこ365日のマーチ
○研修会の学び
○きずな
○おいしい食事
○わたしたちの甲子園〜映画「書道ガールズ」
○川の流れのように
○未来につなげる
○心の鏡
○わたしの好きな歌 歌詞の紹介
○笑顔が大好き
○はじめの一歩
○めぐりあわせに感謝 ありがとう
○講談師 田辺鶴瑛先生の話を聞いて


消える魔球 空気バレーボール


「ソレーいけー」
「わぁーとってつか」
「よっしゃ まかしといて」
「はい」
「アタックー」
「レシーブじゃあ」
「わん」「ツー」「すりー」
午後の昼下がり にぎやかな声が聞こえてきたので
チラリとのぞいてみました。
激しい動きと 大きな声の中には温かい空気が
ふくらんでいました。
でも・・・ボールが見えない・・・
「こうやって 空気ボールでやると ケガせんでよかろ」
「これがええんよ ものすごくあったまるんで」
「いっしょにやろや」
ゼーゼー息を切らせながら 立ち回り
お年よりも懸命に 見えない玉を打ち返して
大きな声が出ていました。
なんだか とても楽しかったです。


〈 健康長寿のつぶやき 〉
年は重ねるもんじゃない とってすてるもんじゃ



〈 生きる力 〉
食べる事は生きる力になるんよ。

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あいらぶ ハグ


「毎日 沢山の人とハグするのは互いにとてもええらしいで」
「なんか 気持ちええんで、してみてん」
本当に元気をもらった気がした。人の温かみを感じた。
不思議と笑みがこぼれた。
もう少し がんばれそうな気がした。

ハグすると 笑顔の花が咲く。
しぼんでいた花が パッと咲くように。
笑顔の花を咲かせよう。
みんなでハグしよう。

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歌の紹介「故郷の空」


夕空晴れて 秋風が吹き
月かげ落ちて スズ虫鳴く
おもえば遠き 故郷の空
ああ、わが父母いかにおわす

これは故郷の空という歌で
私の好きな歌の一つです。
Kさんが 口ずさんでいたのを聞き
すごく気に入って 何度も歌ってもらい
実家を思い出しながら覚えました。
Kさんは機嫌のよい日も悪い日も歌をうたっています。
歌詞がバラバラになって しっかり歌えない日もありますが
私はじっと耳を傾けます。
また この故郷の空のような 良い歌に
巡り会えるかもしれないからです。

すみゆく水に 秋ハギたれ
玉なす露は すすきに満つ
思えば似たり 故郷の野辺
ああ、わが兄弟誰と遊ぶ

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あいさつの大切さ


あー、おこっとる 利用者さんがおる。
よしっ、といつものように イタズラをしかけ
「おはようっ」と顔を見せる。
「ワー!!あんただったんなー」と。
さっきまでムスッとしていたのに もう笑顔。
改めて 大切だと自覚する「あいさつの大切さ」
これからも 元気を出して 大きな声で
あいさつをしていこうと思う。

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家族の時間


お花の写真を「また 咲いたんでー」と
笑顔で見せてくれるご家族さん。
それを見て癒され 笑顔になる。
そして入所者さん、家族さん、スタッフを交え
漫才のような 掛け合いが始まり笑顔がみんなへと広がる。
まるで ここレオナ全体が大きな家族のよう。
こんな楽しい時間をまた共有していきたい。

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てんやわんやの初夜勤


夜勤勤務は1年生。
初日は先輩スタッフが一緒とは言え かなりの緊張
お年よりの状態や 介護のあり方など 昼と夜との違いに
ただ ただ 驚くばかりでした。
日中は いくら声かけしても いつも眠たそうにするMさんも一変
夜の蝶となり 目がパッチリで行動開始
不安定な歩行のまま あてもなく歩き回るため
何度となく「どこいくん?あぶないよ」と手をつなぐ。
また 日中は なんでもない オムツ交換も
夜間眠っている人を起こさないようにするのは 想像以上に
大変でした。
ズボンを下ろすことすら出来ず 結局 起こしてしまう始末
とにかく「ごめんなーすいません」と誤りながら 居室を回る。
結局 安眠妨害の原因はこの私
またこんなことも
日中仕事の気分が抜けきらない私は
「Sさ〜ん」と明るく大きな声で 訪室してしまい
先輩スタッフより
「○△□さん・・・夜ですよ・・・」と一言。
あっ
またやってしまった 安眠妨害
入所者の皆さん 本当に申し訳ありませんでした。
きっと先輩スタッフに追いつき 平和な夜を約束いたします。

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ひよっこ365日のマーチ


介護の仕事は まだヒヨッコで毎日が勉強の日々です。
お年寄りと関わる事で 楽しい笑顔を見れたり「ありがとう」
といってもらえるだけで、この仕事をしてよかったと
いつも思います。
その反面「どうしてできんの?」「なんで わからんの?」
と怒ってしまったり 責めてしまう事もあります。
そんな時は 後でとても後悔します。

研修に参加し 心に残った話があります。
講師の方は 家族介護に3回たずさわったそうで、
現在も義父の介護をしているそうです。
その義父に対しての介護がイヤになり 
叩いたり 暴言を吐いたり 死んで欲しいとまで思ったそうです。
でもある時 考え方を変えたそうです。
そこから どんどん介護が楽しくなり 
今では義父が天使に見え 自身の生きがいとなり 
本当に長生きして欲しいと願っているそうです。
私も考え方を変え 楽しく介護できるように取り組みたいです。
小さい事かもしれませんが、怒ったり 責めたりする前に
どうやったら出来るか、どうすれば笑ってもらえるかを
考えられる人になりたいです。
そしてお年寄りの笑顔が沢山みられるように 感謝の気持ちを
忘れずに接していきたいです。

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研修会の学び


一期一会の出会いと別れ


中矢先生は、「介護はアート」なんだと話された。
こんなに多くの施設があるのに 全く同じ所がないのは、
それぞれに個性があって雰囲気も違うから。
ここも同じ建物なのに 階のユニットで雰囲気もガラリと変わる。
利用者の方が落ち着いて過ごしてもらえるような笑顔や
雰囲気で包み込んでいこうと思った。

お話の最後に 2日後に死を迎えている方のビデオが流れた。
その方は いつもと変わらない何気ない日常を
みんなのそばで過ごしていた。
そして、みんなに見守られながら その方は最期を迎えた。
苦しそうに カガク呼吸を始めた時、中矢先生は
「もう一度 産道を通りよるんや思う」と話された。
医学も ここまでくると何の施しようもないんだ、とも。
それなら病院へ運ぶよりも 住み慣れた場所で
みんなに見守られながら・・・できる事ならタタミの上で
最期を迎えたいというのが 誰しもの願いだと思う。
苦しんでいる時こそ 言葉かけや その方が安心して逝けるよう
手を握ろう。背中をさすろう。
できることなんて いっぱいある。
最期に「ここでよかったな」と思ってもらえるよう
日頃から一緒に沢山笑って 沢山考えて その人のために
何が出来るのかを考えた支援をしていこうと思った。

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きずな


ホームの中で一番元気で 日頃から焼肉が食べたいと
言っていたYさんが 体調を崩し入院する事になった。
皆でお見舞いに行った。
ベット上で横になり身動きもできず 寝ている表情を見ると
別人のように思えた。
声をかけると「はよ 帰りたいわいなぁ」と手を握ってくれた。
私の胸が痛んだ。
食事には手もつけず そのままになっていた。
「早く元気にならないかんきに 少しでも食べよぉ〜」と
励ますと 少しずつ食べ始め 全部食べられた。
本当にうれしかった。
帰りにエレベーターに乗り込んだ時に皆が一斉につぶやいた。 
「よかったなぁー」と。そして無言が続いた。
皆 個々に胸の内に考える事があったのだと思う。
人のことを想う気持ちと やさしい心 深い絆だと思います。
他人同士 支え合いながら日々暮らす中で育んできた絆です。
私達から ばあちゃん達の大きな心に「ありがとう」と言いたい。
私にとって 大切な宝物です。

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おいしい食事


食事作りで四苦八苦しています。
点滴や注射からとる栄養的な事ではなく 
口から美味しく食べられる大切さ ありがたさを
実感しています。
「おいしいね」の言葉で もっともっと頑張ろうと思いました。
ゆっくり前向きにマイペースでいきたいです。

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わたしたちの甲子園〜映画「書道ガールズ」〜見てきました


自分たちの生まれ育った町を舞台にした映画「書道ガールズ」
を観に行った。
当日早朝から 目いっぱいオシャレをして笑顔で用意をした。
映画館に着くなり まずは腹ごしらえ。
「うどん」を注文した。
みんな黙って 一心に大根をすりおろす姿は新鮮だった。
食後のデザートにクレープを注文した。
クリームまみれになりながら食べる姿は まさに「青春だな」
と思った。
これぞ「老いて青春」。ぴったりだ。
いよいよ上映 慣れない空間に戸惑いながら 映画自体は
笑いあり涙ありで 私もいつの間にか 学生時代の部活動を
思い出してジーンときた。
終わったあと感想を聞くと「よかった」と言っていた。
それぞれ感じる所は違うが 昔を思い出し 同じ時代を
共に生きている事に今 思う事は皆 同じじゃないかなと思う。
自分の町を愛し 大切に思うことは とても大事だと思う。
これからも 色んな所に出掛け 色んな表情を見たい。
お年寄りと一緒に青春したい。

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川の流れのように


以前とはちがい 段々と症状が進行するにつれ
コミュニケーションが取りにくくなる事があります。
すると本人の「気持ち」や「何を望んでいるか」などが
わからなくなる事があり 
ふと立ち止まってしまうことがあります。
無理にさせようとすれば かたくなに嫌がります。
本人がゆっくりでも できる事は時間をかけても
自分でおこない できた事に対し 共に喜んであげられる。
また 笑顔になれる余裕を作る事が 
介護される人のためにも 大切だと思います。

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未来につなげる


昨夏 子供を出産し 生活が一変しました。
子供中心の生活リズムになりましたが 
スタッフ皆さんが支えて助けてくれるお陰で 
職場復帰後も 楽しく仕事をさせてもらっています。
産休中に 入所者の病状が進行していた事や
子供の誕生を心待ちにしてくれていた入所者の方が
お亡くなりになった事を知りました。
この事がキッカケとなり 入所者が望んでいる事、
したい事は何だろう・・・と強く思うようになりました。
子供を持って 守るものが出来てから ちょっとした事に
気づけたり こうした方がいいんじゃないかな?と
以前よりも気を配れるようになった気がします。

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心の鏡


「おはよう」と挨拶すると「おはよう」と返ってくる。
「ありがとう」と言うと
「これくらいせんと・・・いつでも言うてよ。」
と言ってくれる。
泣いたり笑ったり たまには怒ったりもする。
介護の仕事は 毎日変化にあふれています。
暗い顔をしていたら 相手にすぐ伝わります。
ちゃんと見ていて 不安を感じさせないよう
「おかあちゃん 今日も楽しくしようね。」と
そんな想いで 一人一人大切に関わっていきたいです。

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わたしの好きな歌 歌詞の紹介


〜「野に咲く花のように」 裸の大将放浪記より〜

野に咲く花にように 風に吹かれて
野に咲く花にように 人をさわやかにして
そんな風に僕たちも 生きてゆけたら素晴らしい
時には暗い人生も トンネル抜ければ夏の海
そんな時こそ野の花の けなげな心を知るのです

野に咲く花のように 雨に打たれて
野に咲く花のように 人をなごやかにして
そんな風に僕たちも 生きてゆけたら素晴らしい
時には辛い人生も 雨のち曇りでまた晴れる
そんな時こそ野の花の けなげな心を知るのです
ルルルー ルルルルルルー・・・

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笑顔が大好き


「おはようございます」
大きな声で みんなとの1日が始まる。
Yさんは「あんた 元気なん ねむとうないん?」
と机にうつぶせになる。
私は わざと「聞こえんかったよ〜おはよう」
と言いくすぐる。
大きな声で「おはよう〜」と返してくれ
「もうあんたには負けたわ めぇ〜覚めたわ」と笑う。
笑顔で挨拶、会話もはずむ。
笑顔っていいですね。
今日は どんな笑顔が見れるかな〜。

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はじめの一歩


私が 介護の仕事を始めるキッカケは友人だった。
介護の仕事をしている友人が多く
「やりがいがあるし、楽しいよ」
とよく聞いており 興味が湧いた。
しかし「介護」というと大変な事も多いという印象があった。
何より命を預かる仕事上、不安な気持ちがあったから。
周りの人から「一度、雰囲気だけでも見てみるといいかもね」
と言われ見学に行った。
そこは 私が今まで考えていた「介護の場」の印象とは
異なった場所だった。
どこか懐かしい古い家具や 壁に貼られた手作りの装飾・・・
入所者の方に 自宅に居るような気持ちで過ごして欲しい
という想いが とてもいいなぁと感じた。
実際 働き始めて思う事は、介護の仕事はとても奥が深い仕事
だという事だ。
とてもシンプルだが それが難しい。
「介護の仕事は正解がいくつもある仕事ですよ」と面接時に
話してくれた事を思い出す。
しかし難しいからこそ やりがいのある仕事とも言える。
仕事中 とても笑う事が多い、
ささいな日常の変化に喜びを感じるからだ。
これからも少しでも入所者の方が楽しく、その人らしい
生活ができるように知識を深め 頑張っていきたい。

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めぐりあわせに感謝 ありがとう


私は認知症の方と接する機会のなかった頃
「認知症になると何もわからなくなってしまうから、
困った事や 危険な事をしないように見守りして
あげないといけないんだ」
といったイメージを持っていました。
でも介護の仕事を始めてからは、
監視するように見守るのではなく、
不安を取り除いてあげる、というのが
大切なことだと気づきました。
時には 時間をかけてゆっくり話しをしたり
やりたい事にお付き合いする事で
不安そうな顔から笑顔になってくれた時、
私も心から笑うことができ この仕事に就いて
本当によかったと・・・
お年寄りに感謝の気持ちでいっぱいになります。

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講談師 田辺鶴瑛先生の話を聞いて


在宅介護の難しさを 明るく楽しく豪快に話される事に
生きていく勇気をもらいました。
きれい事で言わず 本音で話し合えるようになりたいです。
(講演 内容)
・介護はがんばり過ぎない事が何よりも大切です。
 介護はいつまで続くかわからないから。
・在宅介護は 介護する人が楽にするのが大事だ。
・老いは止められない、あるがままを受け入れていこう。
・あの世が近くなると あの世の人とかも見えてくる
 事もあるんじゃないかな、と思います。

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編集後記 つぶやき

ご愛読頂き 有難うございます。
レオナ新聞も いつのまにやら年に1回の発行となりました。
365日 毎日が発見と驚きでドタバタしています。
そんな日常を少し立ち止まって スタッフ全員で記事を
書いています。
ここで出会えた縁を大事にし 毎日を大切に丁寧に
共に生きていきたいと思います。
ありがとうございます。
これからも よろしくお願いします。

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